トラウマを確実に克服するためには無意識についての知識が必要不可欠です。
そこで無意識の役割についてまだご存知ない方のために、このページで詳細に解説します。
このページの執筆者(大川)の自己紹介
- 中学生の時のキツいイジメに遭う
- 以来、「トラウマ、引きこもり、抑うつ、対人恐怖症」等を経験する。
- 克服を試み色々試すも、根本は克服できず、10年近く悩む。
- ある時、世界権威が開発したマイナス感情・記憶克服法に出会う。
- 「世界一の方法だ!」と、一国の心理学会長までもが絶賛するその方法を学ぶと決意。
- それを学び生涯悩んできたトラウマ・恐怖症等が半日足らずで完治克服できた。
- 日本にこの方法を広めようと、メンタルクリアプログラム©(MCP©)を開発
- トラウマ克服、恐怖症克服、イライラ解消等を含む何十人もの精神的問題を解決してきた。
- 現在に至る
●トラウマ克服に必要な無意識の役割~はじめに~無意識とは
まず人には意識と無意識がありますが、そもそも無意識とは何でしょうか?
無意識の正しい定義は「今、意識していないところ」です。
例えば今これを読んでいる間、
全て無意識です。
このように、今現在意識していない部分のこと、これが無意識です。
無意識の定義がわかった所で、無意識の役割について見ていきましょう。
本当はもっと数多くある無意識の役割のうち、トラウマを克服する上で特に必要な役割7つだけ抜粋しています。
トラウマ克服に必要な無意識の役割~その1~記憶の銘記
無意識は一度見たもの、聞いたもの、触れたり、臭ったり、味わったりしたもの、自分が思ったこと、ありとあらゆる経験を全て銘記します。
文字通り全てです。
それを意識的に思い出せるかどうかは全く関係なく、全てをありのままに銘記し、保存します。
これは脳科学の研究でも明らかにされています。
1957年、ペンフィールドという科学者が、一人の女性の脳に電極を刺し、電気刺激を与えます。
するとその女性はその瞬間に、これまで思い出したりすることのなかった、2歳の誕生日の出来事を完璧に思い出します。
今まさにその場にいるかのごとく鮮明に思い出します。
その時見た場面そのものを思い出し、ローソクの匂いやケーキの味など、全てをありのままに思い出します。
意識的に思い出せないだけで、ありとあらゆる経験を全て無意識は銘記し保存しています。
実際「思い出したくてもどうしても思い出せないこと」があったとしても、その人を催眠状態に誘導し、無意識とのコミュニケーションをダイレクトに行うと、簡単に思い出すことができます。
トラウマ克服に必要な無意識の役割~その2~記憶の整理
これは疑問視する人はいないと思います。
そしてこの記憶の整理というのは時間軸に沿って整理されていきます。
だから我々は過去の出来事一つを取り上げたときに、それが1ヶ月前の出来事なのか、1年前の出来事なのか、10年前の出来事なのかを区別することができます。
なにかひとつの出来事を思い出したときに、先月の出来事なのか、10年前の出来事なのかを区別できない人はいません。
これは無意識が時間軸に沿って記憶をきちんと整理してくれているからです。
この記憶の整理を我々は意識的にしていません。
「この記憶は脳のこのあたりにしまっておこうかな」とか考えませんよね。
それは無意識が勝手にやってくれています。
トラウマ克服に必要な無意識の役割~その3~記憶の抑圧
無意識は記憶を抑圧します。
抑圧とは分かりやすく言うと、「一時的に忘れておける」、ということです。
何か嫌なことが起きると、その嫌な感情を抑圧し、フタをし、身体のどこかに一時保存します。
そうすることで、嫌な気持ちを一時的に忘れて、再度日常生活を送ることができます。
例えば、この数年で一番腹が立った時、あるいは怖かった時のことを思い出してみてください。
一番感情が高ぶったときです。
もしかすると、あまりの怒りに顔に血が昇ったのが自分で分かったかもしれません。
或いは、あまりの恐怖に体が震えたことを覚えているかもしれません。
そしてその時の感情が24時間365日意識に上った状態だったらどうでしょうか?
まともな生活ができるでしょうか?
もちろん無理ですよね。
そのため、無意識はそういったマイナス感情を抑圧し、一時保管しておきます。
トラウマ克服に必要な無意識の役割~その4~合理化のための記憶の想起
先述の通り、無意識はマイナス感情が伴う記憶を抑圧します。
しかし無意識はマイナスの感情を解消するために、この抑圧した記憶を時折思い出させてくれます。
ふと、その出来事の記憶を思い出す、ということです。
思い出させる目的は、「合理化」のためです。
合理化とは、学びを得ることです。
学びを得るために、合理化のために、無意識はマイナス感情がまだそこに伴った記憶を時々思い出さえてくれます。
学びというのは、「この出来事から何を学ぶ必要があるのか」、という学びです。
解決です。
そしてそうした学びを得た時、マイナス感情は消えてなくなります。
これは皆さんも経験済みのハズです。
こんな経験はありませんか。
嫌な出来事があって、それまではマイナス感情に浸っていた(ずっとイライラしてた、怖かった、悲しかった、など)。
しかしその出来事がある時解決します。
など、理由はそれぞれでしょう。
理由はわかりませんが、何らかの解決に至ります。
すると解決した瞬間、これまでさんざんマイナス感情を感じていたのに、もう全く感じなくなった。
このような経験は誰しも人生の中で一度や二度は経験済みです。
これが「合理化=学びを得ること=解決すること=処理済みになること」です。
では何故無意識は合理化のために、わざわざそうした抑圧した記憶を想起させるのでしょうか?
理由は2つあります。
1つは「マイナス感情は身体にとって害(有毒)、よくないものである」という点です。
そしてもう1つは次の項目の「無意識の役割に『身体を守る』というものがあるから」です。
トラウマ克服に必要な無意識の役割~その5~身体を守る
これは数ある役割(実際は20個以上の役割)の中で、最も優先順位が高い項目です。
身体を守るということは、例えばなにか飛んできたら、反射的に避ける、熱いフライパンに触れると反射的に手を離します、などです。
そのときに意識的に考えて、「どのようにボールを避けるのが男前かな」とか、「どのような声をあげながらフライパンから手を離したら可愛いかな」とか考えませんよね。
意識的思考は一切省いて、反射的に無意識的に避けます。
これは無意識の役割が身体を守ることだからです。
他にも無意識は身体を保持、機能するためにありとあらゆることを超並列的に行ってくれています。
など、ありとあらゆることをやります。
このようにして無意識は身体を守ります。
そして先述の通り、無意識の役割の最大優先事項はこの身体を守るということです。
トラウマ克服に必要な無意識の役割~その6~シンボルに反応する
無意識はシンボルに反応します。
シンボルを通じてコミュニケーションを取ったりします。
シンボルというのはたとえ話や、文字通りのシンボル、「太陽」、とか、「海」など、或いは比喩のことです。
人は話をするときに「海のように広い心」と比喩を使って話しますよね。
トラウマ克服に必要な無意識の役割~その7~感情発生の領域である
感情を発生させるのは無意識の領域です。
もちろん感じている感情は意識に上がります。
しかし意識が「感情を生み出す」ものではありません。
感情が発生している時、脳内ではドーパミンやエンドルフィンといった脳内ホルモンが生じています。
しかし「ドーパミンを出そう」とか「エンドルフィンを出そう」と言って出せる人はいません。
つまり脳内ホルモンを出す(=感情を生み出す)のは無意識の領域ということです。
まとめ
以上、本記事ではトラウマを克服する上で、理解が必要な無意識の役割7つについてご紹介しました。
厳密に言うともう少しあるのですが、ここでは以上としておきます。
ご覧いただきありがとうございました!
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