アンガーマネジメント|根本から怒りを抑えイライラ解消する方法9選

アンガーマネジメント

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アンガーマネジメント|怒りを抑える方法8.権利・欲求・義務を分ける

アンガー マネジメント イライラ 解消 怒り

これは非常に強力・パワフルなワークですので、オススメします。
 
というのも、この方法は自分と相手の双方の尊重に繋がりながらも、自分の価値観を大切にするためには何が出来るだろうか?と考えるきっかけを与えてくれるワークだからです。
 
まずは参考例を見てみましょう。
 
相手が自分の体型をバカにして、自分が腹を立てたという出来事が起きたとします。
 
ここで腹をたてるに至った「べき論」はなんでしょうか?
 
例えば「人は他人のことを尊重すべきだ」という義務、べき論があります。
 
しかし、相手は相手で、「いい大人なんだから、自分の体型くらい自分でコントロールできるべきだ」という持論があります。
 
義務、べき論ですね。
 
しかし、対人関係の問題、しいては怒りの発生原因を見てみると、大体の場合はこのように双方が「相手は○○すべきだ」と相手を基軸に見ています。
 
「相手は○○すべきだ」「相手はそのルールにはずれている」「相手はマナー違反だ」と、相手を変えようとしています。
 
そして腹を立てます。
 
その考え方にも一理あるでしょう。
 
確かに「相手がルール違反だ」というケースはいくらでも世の中にはあるでしょう。
 
しかしアンガーマネジメントではあくまで自分の怒りをコントロールできるようになること、自分が変わることを主な目的としています。
 
つまり「相手基軸」は不要です。
 
相手の義務ばかりに目を向けた「相手基軸」をどのようにすれば、「自分基軸」へと変えていけるでしょうか?
 
そのための第一歩は、「相手の権利」を考えてあげる、尊重してあげることが大切です。
 
この場合、「相手が何を思おうと、考えようと、言おうと、相手の自由だ」というものです。
 
相手の言論の自由は憲法にも定められています。

 

もちろん、その場合その相手がその発言によってどのような因果関係を被っても自己責任です。

 

嫌われても復讐されても自己責任です。(そう言う意味では、その発言をされた相手にも、嫌う権利も復讐する権利もあるといえるのかもしれません。嫌う、復讐による因果関係も全て自己責任です)
 
そこで、相手の権利や欲求を考えます。
 
この場合、権利は「相手のことをどう思い、どう考え、そしてどう言おうと勝手だという言論の自由がある」となります。
 
そして欲求は「言いたいことを自由に言いたい。まともな体型を維持してほしい」という欲求があったのかもしれません。
 
このように、相手の義務ばかり押し付けるのではなく、相手にも権利や欲求があるのだな、と明確にすると一方的な義務の押し付けにはならないでしょう。
 
しかし一方で、これだけだと、相手だけを尊重し、自分のことはどうでもいい、ないがしろにすべきだという考えに繋がります。
 
先述したとおり人間関係は半々です。
 
自分と相手の双方を等しく尊重します。
 
自分と相手の価値観を出し合い互いに尊重し合う。
 
どうしても価値観が違い、折り合わないならそもそも一緒にいる関係ではありません。
 
そこで、自分の欲求や権利も整理します。
 
この場合欲求は「バカにせず尊重してほしい」です。
 
ここをきちんと向き合うことができれば、自然と別記事にて紹介している上手なコミュニケーションにつながるはずです。
 
例えばこんなふうに。
 
「私も、まともな体型になるように食生活を変えようと思う。あなたも私のことをバカにしたような発言ばかりするのではなく、尊重してもらえませんか?」
 
このように双方の欲求をキチンと議題に上げれば、例えば次のように発言するのとは大きく異なるのが感じれませんか?
 
「お前、オレのことをもっと尊重しろよ」
「人の体型についてバカに『すべきではない』のがなんでわからないんだ!」

 

アンガーマネジメント|怒りを抑える方法9.自分ルール・常識を見直す

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怒りの発生の根本には「○○すべきだ」という義務やルールが存在するのは学んだとおりです。
 
しかし普段聞こえてくる会話の「○○すべきだ」という声に耳を傾けると、その大半が、「それ誰のルールなの?」という疑問が生まれます。
 
例えば会社の上司の報告のタイミング一つとっても、上司によって「○○すべき」というルールは下記のように異なります。
 

  • 些細なことでも直ぐに電話で報告するのが社会人としての常識だ
  • 些細なことで電話はする必要がない
  • 電話中やミーティング中かもしれないのを配慮して報告はLINEでメッセージを入れるべきだ
  • ○○は些細なことだ
  • ○○は些細なことではない

 
このように人によってルールも違えば、基準も異なります。
 
そして自分自身のルールにも関わらず、これを世の中の常識、社会の常識、会社のルール、当たり前、などと言ったように、考えるから「そこから反したお前はルール違反だ、常識知らずだ」と腹を立てます。
 
そこで、この「『○○が常識だろ?』という考えは本当に常識なのだろうか?1万人集めて、1万人が常識だと答えるのだろうか?」と自問してみるのもいいでしょう。
 
すると「流石にこれは常識だろう」と思っていたことも、突き詰めて考えると常識ではないことに気づくかもしれません。
 
因みに、本来はルールというのは明文化されたものを指すので、憲法、法律、社内規定など、文章の形で書かれていないものはルールとみなしません。
 
そこで、「これは自分ルールだろうか?」と問う際に、「これはどこかに明文化されているだろうか?」と自問するのも良いかもしれません。
 

 

まとめ

以上、本記事ではイライラをコントロールできるようになるための方法7つを紹介しました。
 
こうした中間療法による習慣改善は、即効性や劇的な効果はありませんが、地道に行えば着実にイライラをコントロールして解消できるようになります。
 
是非何度も読み返してマスターしていただければと思います。

 

アンガーマネジメント完全マップ【全てが分かる本質記事+α記事】

アンガーマネジメントを学んでイライラを解消する上で、基本的なことから応用的なことまで網羅的に学びたい人向けのページです。この記事ではアンガーマネジメントを使ってイライラを簡単に解消する上で重要な知識を体系立ててまとめています。アンガーマネジメントを使ってイライラから解放されたい人は順番に1つずつご覧ください。

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