イライラを解消できずに悩んでいる人は、他人との会話において苦労しているかもしれません。
どうしても自分の怒りを相手にぶつけてしまい、人間関係の悪化に苦しんでいる人もいるようです。
そこでこのページではアンガーマネジメントの見地から、適切な会話をする方法を6つご紹介します。
怒りをぶつけずに会話できるようになりたい人は必見です。
このページの執筆者(大川)の自己紹介
- 中学生の時のキツいイジメに遭う
- 以来、「トラウマ、引きこもり、抑鬱、対人恐怖症」等を経験する。
- 克服を試み色々試すも、根本は克服できず、10年近く悩む。
- 一方で、毎日何度もイライラし、心臓付近に軽い痛みが伴うまでに至る。
- ある時、世界権威が開発したマイナス感情・記憶克服法に出会う。
- 「世界一の方法だ!」と、一国の心理学会長までもが絶賛するその方法を学ぶと決意。
- それを学び生涯悩んできたトラウマ・恐怖症等が半日足らずで完治克服できた。
- くしくも、その同じ方法論でイライラも一切合切消えた。
- 今では一月に1回イライラするかしないか、と平穏になる。
- 日本にこの方法を広めようと、メンタルクリアプログラム©(MCP©)を開発
- トラウマ克服、恐怖症克服、イライラ解消等を含む何十人もの精神的問題を解決してきた。
- 現在に至る
アンガーマネジメント|イライラしない会話術その0.前提知識
イライラに悩んでいる人の多くは、その怒りを他者(部下や妻・旦那や子供)にぶつけてしまっていることが多いようです。
そして上手にコミュニケーションが取れないと悩んでいる方が多いことです。
そこで、このページでは上手なコミュニケーション方法を学んでいきます。
一般的に市販されているアンガーマネジメントで指導されている方法は次の6つがあります。
これらを順次ご説明しますが、その本質を先にご説明します。
それは
ということです。
まず第一に、「怒る」と「叱る」は似て非なるものです。
一般のアンガーマネジメントでは、「上手な怒り方」と指導していますが、正しく言うなら「上手な叱り方」と言えるでしょう。
「怒る」はそこに怒りの感情がこもっています。
「叱る」はこもっていません。
そして「怒る」は、その怒りを相手にぶつけています。
つまり本質的には「仕返し」です。
自分を腹立たせた相手への「仕返し」をしています。
意図している、していない(そんなつもりがあるかないか)は別です。
すると怒りをぶつけられた方は気持ちの良いものではありません。
「叱る」だと素直に100%受け取ることが出来たメッセージも、「怒る」だと反感を買います。
よって100%伝わるものが0%も伝わらないどころか、むしろマイナスの逆効果になることもあるでしょう。
何故こんなことになるのでしょうか?
それは「怒り」という感情の性質にあります。
怒りは本質的に相手を攻撃し、排除・撃退しようとする感情です。
自分の価値観を脅かすものに出会ったとき、脳は本来恐怖を感じ「逃げろ」と命令します。
そして「逃げる」ではうまく対応できないと判断すると仕方なく、「相手を抹殺せよ・排除せよ」、という命令に変わります。
とはいっても、物理的に相手を攻撃すると法に触れるため、現代版の怒りではそれに変わる攻撃を行います。
それが侮辱、反論、中傷、煽動、皮肉といった言語的な攻撃です。
相手の悪口を言ったり、相手の自尊心を傷つけたりするような発言を行います。
或いは睨みつけたり威圧するなど、ボディランゲージでそれを行います。
しかしこれは本能的な行動なので、意識的に意図して攻撃しようとして怒るものではありません。
つまり無意識です。
意識では上手にコミュニケーションを取ろうと思っていますが、無意識(本能)は相手を一生懸命攻撃します。
するとメッセージが伝わらなくなるのは言うまでもありません。
指導が下手な上司を見ていると、大体は「叱る」のではなく「怒って」います。
単に怒りを相手にぶつけているだけです。
メッセージではなく、仕返しです。
自分が発散したいだけです、自分のためです。
もちろん、中にはそこから「メッセージ部分」を汲み取ろうと努力し、そして汲み取り、改善に活かす部下や相手もいるでしょう。
しかしそれは相手の精神性が大人なだけです。
そして部下を指導して伸ばしたいと思っている人は相手の精神年齢の高さに甘えたいとは思っていないはずです。
ではどうすれば「叱る」ことができるのでしょうか?
簡単です。
当社が販売しているメンタルクリアプログラム©で「怒り」の感情を解消して抜いてしまえば良いのです。
そうすれば冷静にコミュニケーションが取れます。
扁桃体に支配されることなく、IQが高い、賢い状態(前頭前野が優位な状態)でコミュニケーションが取れます。
IQが高い状態なので、「バカなこと」をいう心配もありません。
これが一つ目の、怒るのではなく叱る、です。
もう一つ大事なことは、「効果主義的に考える」です。
心理学の一分野、「NLP」ではこのような言葉があります。
「相手の反応が、あなたのコミュニケーションの成果である」
目的があって相手に何かしらのコミュニケーションを取ります。
それならその目的が達成されたほうが良いですよね?
じゃぁ、達成できるような方法でコミュニケーションを取りましょう、ということです。
本章では先述したような6つのコミュニケーションのとり方を解説していきますが、これらは方法論の一つであり、目的ではありません。
もしかすると、このような方法よりは別の方法をとったほうがより伝わる人もいるかも知れません。
よって方法論にとらわれるのではなく、相手に伝えたいメッセージが伝わったかというフィードバックをきちんと把握するクセをつけることが大事です。
よく「○○と言ったじゃないか」という人がいます。
これもフィードバックをとっていない人の典型的なパターンです。
言うだけなら小学生でも出来ます。
賢い大人なら、「言ったかどうか」ではなく「伝わったかどうか」、を判断基準にします。
この2つの大前提を踏まえた上で、具体的な内容を学んでいきましょう。
アンガーマネジメント|イライラしない会話術その1.欲求を明確に話す
相手が至らない行動を取り、あなたは腹を立てました。
しかしメンタルクリアプログラム©で怒りを解消しました。
「○○すべき」というルールも見直しました。
そして相手にどうしてほしいかを明確にしました。
そうすると、次にすることは、その欲求を素直に相手に伝えることです。
よく、「何故○○できないの?」と聞く人がいます。
しかしこれは認知心理学や脳科学の観点から見ると最悪です。
その行動を是正(改善)するどころか、ますますその行動を強化(悪化)してしまいます。
さらにマズイのは、その延長線上で相手の性格・能力・人格を否定すること。
これではますます嫌われ、「お前の言うことなんか誰が聞くか」と反感を買い、悪循環に陥ります。
心理学では相手のとった良くない行動を改めたいとき、そして相手が取った素晴らしい行動をより強化したいときのコミュニケーション方法があります。
それが行動是正のフィードバック、行動強化のフィードバックです。
行動是正のフィードバックで伝えることは、通称、「何、何、何故」という、下記の3点です。
例えばこのように言います。
このようにして、どうしてほしいかを明確に伝えます。
このようにシンプルかつ明確に指示された相手は、次のような点をしっかりと理解できます。
イライラに駆られた乱暴なコミュニケーションを取っている人は、このようなことがよくあります。
「怒っているのはわかるけど、結局何が言いたいのかわからない・・・」
しかし上記のような「何、何、何故」のフォーマットでフィードバックすればこうした自体を防げます。
一方で行動強化のフィードバックで伝えることは、通称、「何、何故」という、下記の2点です。
例えばこのように言います。
このようにしてよかった点を認め、理由と一緒に伝えます。
伝えられた相手はさらにその行動をますます取ろうとします。
この行動強化は言い方を変えると承認と言います。
俗に言う「褒める」です。
何故承認が大事なのでしょうか?
それは信頼関係につながるからです。
人は信頼関係がない相手の言うことは聞かないという性質があります。
「うちの部下は本当に自由奔放で言うことを聞かない」とこぼす上司がいますが、それは単に信頼されていないだけ。
信頼関係がないのです。
「人は、信頼している相手の言うことは聞き入れる」という人間の性質を無視し、信頼関係を構築する努力を怠っているだけです。
自分の努力不足を棚に上げて、相手を非難しているだけです。
そこで、まずは徹底的に承認します。
理想的な比率は、行動強化:行動是正=8:2 です。
「うちの部下はダメなところだらけで、行動是正がたくさん必要です。200個必要です」というなら、800個良いところを見つけて行動強化してください。
そうすれば、いざ行動是正しても、驚くほど「スッ」と聞いてくれるようになります。
このように、欲求をシンプルかつ明確に言うことで、無駄な論争や原因追求やそれに費やす時間やエネルギーも削減され、両者にとってプラスになります。
因みに、行動強化、行動是正の際に伝える理由(何故の部分)は、相手や会社やお客さまのメリットとなる理由である必要がありますよ。
間違っても「お前がそうすればオレは部長に昇進だ」などという私利私欲の理由ではいけませんよ。
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