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アンガーマネジメント|イライラのコントロール習慣その6.3コラムテクニックを使う
3コラムテクニックとは、次の3点を書くことです。
例としては次のようなものです。
●出来事
2分前に社員が集合した
●べき、べきではない
社会人たるもの5分前には集合すべきだ
●書き換え
社員は5分前行動を意識できていただろうか?その上で何か致し方ないことがあって2分前になったのか、そもそも意識できていなかったのかを確認しよう。できていないなら私の部署では5分前行動を徹底してもらうようにキチンと指導するようにしよう。
●出来事
ノルマの95%しか達成しなかった
●べき、べきではない
営業マンたるものノルマを達成すべきだ
●書き換え
社員が発していたSOSやヘルプの声をきちんときけていただろうか?相手を責める前に、自分は何か相手のためにしてあげられることをしていただろうか?次からは「何か困っていないか?」を聞くようにしよう。「ありません」と言っていたにもかかわらずノルマ達成できていないのであればともかく、耳を傾けようとせずに、一方的に非難を浴びせるのはちがうな。
●出来事
他の女性とやり取りしている
●べき、べきではない
結婚したんだから、他の女性とはやりとりすべきではない
●書き換え
「べき論」を語る前に、私に対して配慮・尊重してほしいと、キチンと想いを伝えよう。不安だと伝えよう。
またその一方で、私は旦那の「友人を大切にしたい」という想いや考えを配慮・尊重できているのだろうか?人間関係は半々だから、自分が全てを担うのは違うし、相手に全てを担ってもらうのも違う。だから両方やろう。
そのうえで、「確かにそうだな」「知ったこっちゃねー」となるかは相手の問題だし、それはこれまでの互いの関係性が有無反応だから受け入れよう。
このように3つの箱で整理して、最終的には自分の「べき論」を書き換えることが目的です。
因みに、上記では非常に大切なことが書いてあります。
すなわち、「人間関係は半々だから、自分が全てを担うのは違うし、相手に全てを担ってもらうのも違う。だから両方やろう。」ということです。
先述の通り、「変えるのは相手ではなく自分」です。
これをなくして相手を変えようとしても、相手からすると「お前が変われよ!」「自分のことを棚に上げるなよ!」と言われるだけです。
あるいは直接言われなくてもそう思われるのがオチです。
ですので、まずは自分が変わる。これが大切です。
しかし一方で逆説的にはなりますが、人間関係は半々です。
自分が全て折れて、自分のありとあらゆる価値観を曲げてまで相手に合わせて、隷属する必要はないでしょう。
ですので、まずは自分ができることを最大限行う、考える。
そのうえで、自分の希望を相手に丁寧に伝える(「上手なコミュニケーション方法」の章で学びます)。
これができ、自分の誠意ある姿勢が伝われば、相手がまともなら受け取ってくれるはず。
それでも伝わらなければ、相手の価値観を否定せずに尊重しながらも、その相手からは離れても良いでしょう。
というのも相手の価値観を尊重するのと同じくらい、自分の価値観を尊重してもいいからです。
もしここで離れることが出来ない依存的な関係性なのであれば、問題はもっと別のところにあります。
こういった考え方が背後にあるのかもしれません。
そしてこれらの問題の本質は、「アンガーマネジメント」ではなく、
という「目標達成術」に問題の本質があるといえるでしょう。
いずれにしても、人間関係は半々です。
相手も尊重し、それと同じくらい自分も尊重する。
これができれば、「怒りにとらわれる(=自分だけを尊重する)」ことも、「自分を犠牲にする(=相手に依存する)」こともなくなるはずです。
アンガーマネジメント|イライラのコントロール習慣その7.事実と思い込みを切り離す
自分の勝手な思い込みによって、勝手に怒りを膨らます、という経験はありませんか?
もしかすると心当たりがあるかもしれません。
心の起爆スイッチから解放された人は、いかに周囲の人達が(そしてかつての自分は)「勝手な思い込みによって、勝手に怒りを膨らましているか」が冷静に観察できるようになるのはしばし驚くものです(心の起爆スイッチについては参考記事をご参照ください)。
何故トラウマを簡単に克服できるのか?何が重要なポイントなのか。
何故正しく確実な方法を使えばトラウマを簡単に克服できるのか知りたいですか?このページでは、トラウマを克服する上で重要なポイントを3つ紹介しています。トラウマの克服に必須な3つのポイントを知りたい人は必見です。
心の起爆スイッチから解放された人は、「事実」と「思い込み」を切り離すことが簡単に出来るようになります。
すると、無駄な怒りを発生させずに済むようになります。
「事実」と「思い込み」、「思い込み解除」の下記例を参考にしながら、それができるように訓練してみるのもいいでしょう。
●事実
私のアドバイスを意に介さず、自分なりの方法で引き続き仕事をしている
●思い込み
勉強不足で、人の親切を受け入れることが出来ない器の小さいやつだ
●思い込み解除
もしかすると、私のアドバイスは既に考え済みで、今後順次採用していく方法論に、既に組み込み済みなのかもしれない。
既にやったことがあり、それよりも上手くいく方法を見つけて今はそれに注力しているのかもしれない。
事実上ビジネスの経験がない私の意見より、事実上ビジネスを経験しており億稼いでいる他の人の意見を今は優先しているのかもしれない。
●事実
「やっておいたら」と言ったことを一切やらない
●思い込み
私の意見を一切聞き入れようとせず、私の考えを無碍にしている
●思い込み解除
私の意見を採用するメリット・デメリットを比較した上で、私には知り得ないより良い判断を下したのかもしれない。私の意見を無碍にしているのではなく、私の意見をむしろ考慮してくれた上での判断かもしれない。
●事実
部下A君は、直属の上司である私ではなく、他の課長のアドバイスを求めた
●思い込み
部下A君はオレのことを尊重していない、無礼なやつだ
●思い込み解除
オレのことを尊重しているかいないかではなく、単にあの課長のほうが、部下A君にとって的確かつ実践しやすい形でアドバイスができているだけなのかもしれない。
私には相談しにくいだけなのかもしれない
実際、私自身職業上、周囲の怒りとその原因となる思い込みが何かを探ることが多いです。
そこで驚くのは、いかにその多くが単なる思い込みか、ということです。
そして、そういった思い込みを正していくと、怒りたくなるようなことがほとんどなくなります。
まとめ
以上、本記事ではイライラをコントロールできるようになるための方法7つを紹介しました。
こうした中間療法による習慣改善は、即効性や劇的な効果はありませんが、地道に行えば着実にイライラをコントロールして解消できるようになります。
是非何度も読み返してマスターしていただければと思います。
アンガーマネジメント完全マップ【全てが分かる本質記事+α記事】
アンガーマネジメントを学んでイライラを解消する上で、基本的なことから応用的なことまで網羅的に学びたい人向けのページです。この記事ではアンガーマネジメントを使ってイライラを簡単に解消する上で重要な知識を体系立ててまとめています。アンガーマネジメントを使ってイライラから解放されたい人は順番に1つずつご覧ください。
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